カーキ色を自宅で簡単に！作り方のコツオリーブ色と茶色を使ったカーキの作り方

カーキ色は、ナチュラルで落ち着いた印象を持ちつつ、ミリタリー感やスタイリッシュな雰囲気も兼ね備えた人気のカラーです。特にファッションやイラスト、インテリアなどさまざまな場面で活用されるため、「自分でカーキ色を作ってみたい」と思ったことがある方も多いのではないでしょうか。

この記事では、カーキ色の特徴や基本的な作り方、混色のコツから、応用テクニック、よくある失敗とその対策まで、初心者にもわかりやすく解説していきます。ご自宅にある絵の具や色鉛筆を使って、あなただけのカーキ色を表現してみましょう。

カーキ色の意味と特徴

カーキ（Khaki）とは、黄土色がかったグリーン系の中間色で、土埃を意味するペルシャ語が語源です。19世紀のイギリス軍が制服に採用したことから、ミリタリーカラーとしての印象が定着しました。現在では、戦場での迷彩目的だけでなく、都市生活やファッションにおける落ち着いたトーンとしても人気があります。

この色の最大の特徴は、自然との調和性の高さと中性的な印象を持ち合わせていることです。グリーン系でありながらもブラウンやグレーがかっており、派手すぎず地味すぎない絶妙なバランスが魅力です。そのため、ユニセックスな服装や、ナチュラルインテリア、アースカラーを基調とした配色によく使われます。

ファッションやインテリア、イラスト、アウトドア用品、文具など、実に幅広い分野で活用されており、ベーシックながらもセンスの良さを感じさせるカラーとして多くの人に親しまれています。

カーキ色の作り方：基本の方法

カーキ色は、グリーン系の色にブラウンやイエローを混ぜることで作ることができます。この組み合わせにより、落ち着いたくすみカラーを作り出すことが可能になり、ナチュラルで使いやすい色合いに仕上がります。また、明度や彩度を調整することで、より明るいカーキや暗めの深いカーキなど、幅広い表現が可能です。ここでは、実際の作り方を段階的に紹介します。

絵の具や色鉛筆を使った混色のテクニック

絵の具でカーキ色を作る場合は、以下のような組み合わせを試してみましょう。

• 緑（グリーン） + 茶色（ブラウン） + 少量の黄色：基本のカーキ色に近づきやすい安定した配色です。
• または、青（ブルー） + 黄色 → グリーンを作り、そこにブラウンや赤を加える：この方法ではより深みのあるニュアンスのあるカーキが作れます。

✅ ポイントは「少しずつ加えて調整する」ことです。濃い色や補色を一気に入れてしまうと、カーキではなく泥っぽい色や暗褐色になってしまうことがあるため、慎重に作業しましょう。

また、色の組み合わせによって微妙にニュアンスが異なり、黄みが強いカーキ、青みがかったカーキ、くすんだグレー系カーキなど、個性豊かなカーキ色が作れます。試し塗りしながら自分のイメージに近づけていくのが理想的です。

色鉛筆やクレヨンの場合は、紙の上で緑の上に茶色や黄色を重ね塗りすることでカーキの質感を表現できます。色を軽く重ねることで微妙なグラデーションや深みを持たせられるので、力を入れすぎず何度か塗り重ねて調整しましょう。

仕上げに白やグレーを軽く乗せることで、落ち着いた印象や彩度の調整も可能になります。

オリーブ色と茶色を使ったカーキの作り方

市販のオリーブ色をベースにして、茶色（バーントアンバーなど）を加えると、より深みのある落ち着いたカーキ色になります。

✅ 少量ずつ混ぜながら、理想のトーンになるまで調整しましょう。

質感や明度、彩度の調整方法

カーキ色は微妙な色味の違いが魅力のひとつ。そのため、仕上がりをより理想的なものに近づけるためには、明度や彩度、質感を細かく調整することが重要です。以下に、それぞれの調整方法とポイントを詳しくご紹介します。

• 明度を上げたい場合は白を少量加える

白を混ぜることで全体のトーンが明るくなり、柔らかい印象になります。ただし入れすぎると彩度も下がるので、ほんの少しずつ加えるのがポイントです。

• 彩度を落としたい場合はグレーまたは補色を少し加える

グレーを使うと自然なトーンダウンができ、補色（赤みのある色）を使えばくすみが出て落ち着いた仕上がりになります。

• テクスチャーを出したい場合は、スポンジや筆で叩くなど工夫を

筆でポンポンと叩くように塗るとムラができ、自然素材のような風合いに仕上がります。スポンジを使えばざらつき感を出すことも可能です。

• 質感の幅を広げたい場合は、マットメディウムやグロスメディウムを混ぜることでツヤ感や滑らかさも調整できます。

✅ 同じカーキでも、明るさや質感を変えるだけで印象がガラッと変わります。

ナチュラルに見せたいのか、モダンに仕上げたいのかによって、調整方法を選んでいきましょう。

カーキ色を作る際の材料紹介

カーキ色を作るには、どんな道具や材料が必要になるのでしょうか？ここでは、基本的な画材や代用品も含めてご紹介します。

必要な絵の具と色鉛筆について

• アクリル絵の具：乾燥が早く、重ね塗りしやすいのが特長です。発色も鮮やかで、初心者にも扱いやすい画材です。カラーバリエーションも豊富なので、混色の幅が広がります。
• 水彩絵の具：淡いタッチで微調整しやすいです。にじみやグラデーションも簡単に作れ、透明感のあるカーキ色を表現できます。乾いたあとも再び水で調整できるのも便利なポイントです。
• 油絵の具：深みと重厚感が欲しい場合に最適です。乾燥には時間がかかりますが、その分じっくりと色のブレンドや濃淡の調整ができ、奥行きのあるカーキ色を表現できます。
• 色鉛筆／クレヨン：イラストやスケッチに便利で、手軽にカーキ色を作るのに向いています。重ね塗りやグラデーションも表現可能で、紙質によって質感も変えられます。

使用する色の紹介（オリーブ色、ピスタチオ色など）

• オリーブグリーン：カーキのベースに最適。少し暗めの緑色で、ミリタリー感や落ち着いた印象を表現するのにぴったりです。ブラウンとの混色でカーキらしいニュアンスを出しやすく、応用も効きます。
• ピスタチオグリーン：少し明るくかわいらしいトーン。グリーン系の中でも柔らかい印象で、イエローやベージュを加えることで女性的なカーキに寄せられます。ファッションや雑貨におすすめです。
• バーントアンバー：赤みのある茶色、深みのあるカーキ向き。混ぜる量によって温かみを加えることができ、暗くなりすぎず落ち着いたトーンを出すのに便利です。
• イエローオーカー：黄土色系、くすみを出すのに便利。特に黄みを強調したカーキを作りたいときや、土っぽいナチュラルさを加えたい場合に活躍します。
• グレーまたはホワイト：明度や彩度の調整役としても使え、ニュアンスを足すことでオリジナルのカーキ表現が可能になります。

カーキ色の応用：デザインにおける使い方

カーキ色はさまざまな分野で応用が利き、落ち着きやナチュラルさ、都会的な洗練感を演出できるのが魅力です。その使い方次第で、温かみのある雰囲気からシャープでスタイリッシュな印象まで、幅広い印象を持たせることができます。以下に具体的な応用シーンを紹介します。

• ファッション

カジュアル、ミリタリー、ナチュラル系コーデに最適。カーゴパンツやトレンチコートなど、季節問わず使えるアイテムに多く取り入れられています。また、ホワイトやベージュと合わせることでナチュラルに、ブラックやネイビーと合わせることで都会的でスタイリッシュな印象を演出できます。

• イラスト

自然背景や衣装に使うと落ち着いた印象に。森林やアウトドアの風景だけでなく、キャラクターの服装や小物のトーン調整にも便利です。地味すぎないけれど派手でもない、絶妙な中間色として重宝します。

• インテリア

観葉植物や木目家具との相性抜群で、部屋全体を穏やかにまとめたいときにおすすめ。カーテンやクッションカバー、壁のアクセントカラーとして取り入れると、自然と調和した空間を演出できます。また、金属素材と組み合わせるとインダストリアルな雰囲気にも。

✅ カーキは主張が強すぎず、ベースカラーやアクセントカラーとしても優秀です。あらゆるデザインに溶け込みやすく、バランスの取れた印象を与える万能色といえるでしょう。

カーキ色作りの失敗と対策

カーキ色は微妙な色味が魅力である反面、混色の加減によっては失敗しやすい色でもあります。以下によくある失敗例とその対処法を詳しくご紹介します。

• ✅ 失敗例：暗くなりすぎる／緑が強すぎる／茶色に寄りすぎる
  • 解決法：白や黄色を足して明るく調整、グレーで落ち着かせる。特に、暗くなりすぎた場合は白を少しずつ加え、トーンを明るくするのが効果的です。緑が強いと感じたら、ブラウンや赤系を足すとバランスが整います。
• ✅ 混ぜすぎて濁る
  • 解決法：色を一度に混ぜすぎず、段階的に追加するのがコツ。使う色を最小限にし、必要以上の色を混ぜないようにすると、くすみや濁りを防げます。パレットの隅で試し塗りをしながら調整するのもおすすめです。
• ✅ 同じ色が再現できない
  • 解決法：配合をメモしておく、試し塗りをしながら進める。混色比率を簡単に記録しておくだけでも再現性が高まります。また、使う絵の具の種類（ブランドや質）によっても発色が変わるため、できるだけ同じ道具を使用すると安定します。

オリジナルのカーキ色を作る

自分だけのカーキを作るなら、ニュアンスカラーの調整がポイントです。カーキという色は、もともと曖昧な中間色であるため、少しの色味の差で雰囲気が大きく変わります。そのため、自分の表現したい世界観や用途に合わせて色味を工夫することで、まったく新しいカーキを生み出すことができます。

• 少量の赤、紫、青、グレーを加えると独自性のある色味に

たとえば赤を足すと温かみのあるカーキに、青を加えるとクールな印象になります。紫やグレーは落ち着いた雰囲気を演出でき、個性を表現するのに最適です。

• 仕上げに白を少し加えると、全体のトーンが整い柔らかい印象に

白を加えることで全体が淡くなり、ソフトでナチュラルなカーキに仕上がります。ほかの色と組み合わせやすくなるのも利点です。

• メタリックパウダーや光沢系メディウムで個性を演出するのも◎

光を反射する素材を加えると、カーキに華やかさや未来的な印象が加わります。アクセサリーや雑貨のデザインにも応用可能です。

このように、色の足し引きだけでなく、質感や光沢を加えることで、オリジナリティあふれるカーキ色を自在に表現することができます。

カーキ色の組み合わせ

【まとめ】

カーキ色は、混色のバランスと調整がカギとなる色です。少しずつ色を加えながら調整することで、自分好みのカーキを自在に作ることができます。材料も特別なものは必要なく、絵の具や色鉛筆を使えば手軽にトライできます。

さらに応用範囲も広く、ファッションやデザイン、イラストにもぴったり。微妙な色調整を楽しみながら、自分だけのオリジナルカラーを見つけてみましょう！